大人な遊び
水を盛大に掛けられて、俺は庇う様に腕を顔の前で交差させた。
水がやむのを待って、交差した腕を下ろす。
すると、アイツの顔が目の前にあった。
「頼久?」
怖いくらいな真剣な表情でこちらを見るアイツに、名前を呼ぶしか出来なかった。
その声さえも奪うように口付けられる。
「ん・・・っ。」
唇を開かない俺に焦れたかのように、アイツがそっとそこを撫でる。
くすぐったさと、それに似た別の感覚に俺は思わず唇を開いた。
アイツの舌が入ってくる。
それを窘めるかのように甘噛すると、その動きが抵抗するかのように激しくなった。
アイツに舌を奪われる。
絡められて吸われて、抵抗できなくなる。
すでにくすぐったさよりも、もう一つの感覚のほうが勝っていた。
「んんっ・・・。」
抵抗しない・・・というより出来ない俺に、頼久は気付いたようだ。
その整った顔に少し笑みを乗せる。
そして、俺の胸に触れた。
何が楽しいのかと思う。
女のように膨らみがあるわけでもないそこに、アイツはそっと触れる。
水で張り付いたシャツの上からの愛撫。
それは、布越しでも大切にされているのが分かる優しいもので。
それは嬉しいけど、なぜそんな風に触れるのかはやっぱり疑問だった。
「っ・・・ん・・・。」
胸の飾りに触れるアイツに、俺は少し声を漏らす。
その声さえも奪うように、キスは続けられていた。
動くたびに水が波紋を描く。
ピチャピチャとなる音が、湖の立てる音か、キスの音か、俺には分からなかった。
「・・・ん・・・。」
キスをやめて、アイツが先ほどまで散々弄っていた胸に唇を寄せる。
やっぱりシャツ越しにソレを含む。
ピチャピチャとまた音が鳴る。
ワザと立てているだろう、その旨を舐める音は、半分は水音に消えた。
それでも恥ずかしくて、やめろという意味を込めてアイツを胸から剥がそうとする。
すると、アイツの手が、俺の下半身へと伸ばされた。
「ぁ・・・。」
やはり布越しに触れられた俺自身。
それにビクリと体が強張り、反射的にアイツの頭を抱く。
ソレを窘めるかのようにアイツは俺の胸にある飾りを軽く噛んだ。
「・・・っ・・・。」
再び体がビクリと揺れた。
慰めるようにソコをアイツは再び舐める。
外輪を舐めて、飾りを含み、そして潰すように舌で弄ぶ。
そんなことを繰り返しているアイツに翻弄されて、俺はとっさに反応できなかった。
「何す・・・っ・・・。」
不意に、袴と下着を剥ぎ取られる。
いつの間に帯をはずしたのか分からなかった。
声はキスに封じられる。
アイツはそのまままた舌を絡める。
そして、俺自身に直接触れた。
「ぁ・・・。」
微かな声が漏れた。
この時ばかりはキスしていて良かったと思う。
そうでなければ、声は嬌声となり、アイツの耳にもっとはっきり届いただろうから。
ゆっくりと手のひらで俺のモノを包むアイツ。
水の冷たさと相まって、アイツの手はとても熱く感じた。
「ぁ・・・っ・・・ゃ・・・。」
アイツの首に腕を回す。
そしてアイツから与えられる愛撫に耐えた。
それでもしつこくアイツは俺のモノを弄る。
ゆっくりと扱かれて、それでも核心となる愛撫は与えないアイツは性格が悪いと思う。
だから、アイツの舌をまた軽く噛んでやった。
「っっ・・・。」
お返しとばかりに、俺のモノに絡んでいたアイツの手は俺の蕾へと侵入する。
水も一緒に入ってきて、その始めての感覚に俺は身を震わせた。
そんな俺を宥めるかのように、アイツの指は中で優しく蠢く。
入って来たの強引さとは裏腹のソレに、仰け反りそうになる。
「天真、もういいか?」
「最後までやる気か!?」
「お前だってやめられないだろう?」
蕾から抜かれた指が俺のモノを撫でる。
それだけで、もう限界を超えそうな快感が全身をかける。
身を震わせて耐えた俺に、アイツは笑う。
そして、クルリと俺の体を反転させた。
目の前にあったアイツの体に背を向け、代わりに先ほど座っていた崖が目の前に来る。
そして、ソコを掴むように言われた。
プールサイドを掴むようににそこを持つ。
するとアイツの腕が俺の腋の下を通り、胸に手を這わされた。
「いくぞ?」
頷いた俺の中に、アイツのモノが躊躇いなく入ってくる。
熱い。
水が一緒に入ってくる感覚が嫌で、俺は無意識に体をよじっていた。
そんな俺の動きを止めるかのようにアイツの腕の片方が俺のモノを包む。
「は・・・ぁ・・・っ・・・ん。」
全ての楔が俺の中に埋め込まれ、俺はその熱さに喘いだ。
急くように、アイツが動き出す。
俺のモノに触れていた手も同時に蠢く。
「あ・・・ぁ・・・ゃ・・・ぅ・・・ん・・・。」
膨らみの無い胸を揉まれる。
それさえも快感につながり、俺は甘い声を漏らす。
ピチャピチャと鳴る水の音が遠ざかる。
「天真、いいか?」
「ん・・・っ・・・。」
頷くことしか出来ない俺の耳にアイツが舌を絡める。
遠のいていたピチャピチャという音と混じって、どちらが水音かわからなくなる。
それを恥ずかしく思うような理性は、もう無い。
「は・・・ぁ・・・より・・・ひ・・・さ・・・。」
「天真・・・愛してる・・・。」
「ア・・・ぁ・・・ん・・・っ・・・。」
耳元で囁かれた声にこたえることも出来ずに、俺は限界を超えた。
薄れゆく意識の中で、アイツがもう一度『愛している』と言った気がした。
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と言うわけで、2連ちゃんで野外です。
(この前に書いた話はオスランで野外でした。現在は公開してません)
実は、ランディ祭りvで書いた野外も、元ネタは聖和様です。(ぇ)
いえ、聖和様が言ったのは、屋内でだったのですが。
場面を変えるのがヘタなので、そのまま野外になったのですよねぇ、あの話。
でも、今回はちゃんとリク通り野外です。(強調)
最後までタイトルに悩みました。
直前のタイトルは『大人な遊戯』でしたしね?(あんま変わってない・・・)
最後になりましたが、聖和様、裏の『子供な戯れ』と一緒に貰っていただけると幸いです。
素敵なリク(笑)ありがとうございましたvv
(2004.6.27)
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